カンファレンスの場での力量

福祉施設介護員の一員である施設ケアマネジャーとしての見立ては、アセスメントからスタートします。そして、最終的に見立てた内容がケアプランに落とし込まれます。ただし、ケアプランの作成はケアマネだけでできるものではなく、サービス担当者会議などのカンファレンスの場でほかの福祉施設介護員や医療職、機能訓練士などと支援の方向性を統一することが必要です。しかしながら、カンファレンスではうまくいかない介護場面ばかりに関心がいき、抱えている問題を吐き出すだけになっているということも多くみられます。この状況が作り出されている理由のひとつとして、施設ケアマネジャーのプレゼンテーション能力や場をつくる力が不足しているということが挙げられます。
プレゼンテーションの目的は、伝えたい内容を相手に理解してもらい納得の上で行動に移してもらうことです。ケアプランの立案に関しては、目的や目標を明確にし、簡潔に伝えることが求められます。利用者に必要なケアを誰が、何を、どのようにおこなうのかを伝えなければなりません。そして、カンファレンスを開催する目的を参加者にきちんと伝えることが重要です。加えて、参加した福祉施設介護員などにむけて、行動を導くように話しかけていく必要があります。さらに、明確に伝えるために話の展開を描くよう心がけ、目線を合わせて説明していくことが大事です。それぞれ多忙な中で参加しているので、時間が限られていますからスムーズな合意形成を図れるようホワイトボードなどを活用し進めていくようにします。